お知らせ

「研究活動のご紹介」についてお知らせを公開しました。

研究に関するホームページ上の情報公開文書

研究課題:「造血器腫瘍患者における亜鉛、ビタミンB12、葉酸の欠乏状況と化学療法実施後の有害事象発現に関する調査」
研究責任者:藤田保健衛生大学医学部 臨床薬剤科 教授 山田 成樹

 造血器腫瘍に対する治療では抗がん剤による治療(化学療法)が実施されることが多く、これによって引き起こされる副作用に骨髄抑制が知られています。骨髄抑制とは、血球を作る役割を果たす骨髄の働きが抑えられ、白血球、赤血球、血小板などの血球の数が減りやすくなる状態をいいます。その結果、感染症、貧血、出血傾向といった症状を引き起こしてしまいます。
 一方、亜鉛、ビタミンB12(VB12)、葉酸は、体の中で細胞が増えるときに重要な役割を果たすことが知られています。造血器腫瘍患者様の場合、低栄養状態や病気が影響して、血液中の亜鉛、VB12、葉酸などが欠乏することがあります。このことから、体の中の亜鉛、VB12、葉酸が不足した状態の患者様に対して化学療法を実施した場合、骨髄抑制からの回復が遅れるだけでなく重症化する可能性が予想されますが、現段階でこのことは証明されておりません。
 今回、造血器腫瘍患者様への化学療法による治療をより安全で適正に行う目的で、血液中の亜鉛、VB12、葉酸の欠乏状況と化学療法実施後の副作用の発生状況との関係を検討したいと思います。対象は、2005年7月から2015年3月までに、当院で造血器腫瘍に対して化学療法を受けられた患者様です。検証に用いられる患者様のデータは完全管理のもとで保管、使用いたしますので情報漏洩は一切ありません。
 本研究の実施に際して、データの利用目的を含む情報を本ホームページ上で公開いたします。もし患者様がデータ利用を拒否された場合、速やかに研究対象から除外いたします。本研究の対象になられる方で、ご自身のデータの利用を除外してほしいと希望される方は、下記問い合わせ先までご連絡下さい。除外のお申し出により不利益を被ることは一切ありません。本研究の実施により、今後の造血器腫瘍の治療に貢献できると考えております。

何かご意見がございましたら、下記までお問い合わせください。
ご理解とご協力の程、よろしくお願いいたします。

【問い合わせ先】藤田保健衛生大学病院 臨床薬剤科
教授:山田 成樹(やまだ しげき)
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537
E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp