お知らせ

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研究に関するホームページ上の情報公開文書

非小細胞肺がん患者に対するエルロチニブ服用における薬剤師外来の有益性に関する後方視的研究
藤田医科大学医学研究倫理審査委員会受付番号:HM19-496
本研究は藤田医科大学の医学研究倫理審査委員会で審査され、学長の許可を得て実施しています。

1.研究の対象
 2009年1月1日から2019年3月31日までに当院でエルロチニブ(市販名:タルセバ®錠)を処方された方

2.研究目的・方法・研究期間
 肺がんの細胞や組織を顕微鏡で調べると、細胞やその集団の形に違いがあり、小細胞肺がんと非小細胞肺がんに分けることができます。非小細胞肺がんの治療は、病期に応じて手術や放射線、化学療法を単独または組み合わせて治療を行います。従来の抗がん剤は、がん細胞だけでなく、正常な細胞も含めて分裂・増殖が盛んな細胞を攻撃するものでした。しかし近年では、がん細胞の中で異常がある遺伝子に狙いを定めた分子標的治療薬による治療も行われています。肺がんで用いられる分子標的治療薬には、上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異に効果のある薬剤(EGFRチロシンキナーゼ阻害剤)があり、そのうちの1つにエルロチニブ(市販名:タルセバ®錠)があります。エルロチニブ(市販名:タルセバ®錠)は、皮膚障害の出現頻度が高い薬剤ですが、皮膚障害の重症度が高いほど生存率が良好であるとの報告があり、皮膚障害により治療を中断しないように管理することが重要であると考えられています。
当院では薬剤師による医師の診察前面談(薬剤師外来)を2015年6月より開設し、エルロチニブ(市販名:タルセバ®錠)を含む経口抗がん剤で治療する患者さんを対象に面談を行っています。薬剤師外来では主に医師への支持療法の提案、患者さんへの外用剤の塗り方などの説明を行っています。現在、当院の薬剤師外来が患者さんの治療に有益であるかについてはまだわかっていません。
 そこで、本研究ではエルロチニブ(市販名:タルセバ®錠)を服用した患者さんの中で、薬剤師外来を受けた患者さんと受けていない患者さんに分けて、服薬状況や副作用症状の出現状況に違いがあるかどうかについて調査します。
 対象は、藤田医科大学病院呼吸器内科において、2009年1月1日から2019年3月31日までに非小細胞肺がんに対してエルロチニブ(市販名:タルセバ®錠)を処方された患者さんです。対象患者さんの基本情報、薬剤情報、診療記録について、過去のカルテデータを参照し調査します。研究期間は本学倫理審査委員会承認日より2022年3月31日までとします。

3.研究に用いる試料・情報の種類
基本情報:年齢、性別、EGFR遺伝子変異、前治療歴(化学療法歴、放射線照射歴、手術歴)、転移部位
薬剤情報:タルセバ®錠処方日、処方量、その他期間内に使用した薬剤の処方日、処方量、電子カルテ内診療記録

4.外部への試料・情報の提供 
なし

5.研究に係る費用について 
 本研究は過去のカルテデータを参照し調査する研究であるため、外部の研究資金は利用しません。なお、念のために本研究については、藤田医科大学利益相反委員会へ申請を行い、適切な利益相反マネジメントを受けています。
本研究に参加することで、通常の診療と比べ、患者さんの経済的負担が増えることはありません。また、本研究に参加されることに対する謝礼はありません。

6.研究組織
本学の研究責任者:
藤田医科大学医学部 臨床薬剤科教授:山田 成樹(やまだ しげき)
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537
E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp

7.除外の申出・お問い合わせ先
 試料・情報が本研究に用いられることについて研究の対象となる方もしくはその代諾者の方にご了承いただけない場合には、研究対象から除外させていただきます。下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも、お申し出により、研究の対象となる方その他に不利益が生じることはありません。
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
また、ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会または研究への利用を拒否する場合の連絡先:
藤田医科大学医学部 臨床薬剤科教授 山田成樹(やまだしげき)
愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98
TEL:0562-93-2208 FAX:0562-93-4537 E-mail:syamada@fujita-hu.ac.jp